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土壌分析用の土壌サンプルを採集するときのポイント

公開日:2020/08/15  最終更新日:2020/08/27

近年は畑で農作物を栽培する前に土壌分析を導入して、土壌の状態を把握しておこうという動きが増えてきました。土をよくして栽培効率を向上させる面で土壌分析は重要ですが、土壌サンプルの採土方法がよくわからないという方は多いことでしょう。今回は土壌分析を行う際の土壌サンプルの正しい採取方法を解説していきます。

土壌の採取方法の基礎とそのポイント

土壌サンプルを採取する前に知っておきたいのが、植物の根はどのように張るかという点です。畑作において、養分を吸収する役割を持つ根は基本的に地表部分から約30cm程度の深さの部分で主に存在しています。これを根群と呼び、土壌サンプルとなる土はこの根群の付近で採取するのが一般的です。

具体的には表にある土を10cm程度はねのけてから、15cm前後の深さになるまで掘ります。その地点の土壌を、まんべんなく取るのがポイントです。場合によっては表土の部分の土壌を取ったり、深さ20cm地点まで掘って採取したりすることもあります。ごく一般的な畑作では、1つの畝に対して2列で植栽することが多いです。

そのため種を植える2列の箇所の、深さ15cm前後の地点の土をサンプルとして取るとよいでしょう。反対に地表部分を採取しても、サンプルになりにくいため注意が必要です。追肥もしくは元肥として施している肥料の成分が、そのまま残っている可能性があり正確に測定できないからです。

また地中部分に存在する成分が、毛細管現象によって地表に移動していてそれを採集することにより、土壌分析の確実性が失われる点も見逃せません。使用する道具は移植ゴテや竹ベラ、プラスチック製のさじとポリエチレンの袋です。移植ゴテおよび竹ベラで畝の外側から目的の土を取り除き、サンプルとなる採取部分の土壌をさじですくってポリエチレンの袋へと入れます。

採取する場所とその地点の数について

土壌分析のポイントとして、その地点だけではなく複数地点を計測してそれぞれの平均が最終的な数値となります。そのため採取する場所は1〜2箇所よりも、10箇所以上とった方が数値も正確になると考えてよいです。もし分析を1点で行うならば、10箇所以上の土を取ったのちに少しずつ集めて均等量を混ぜ合わせて提出するのがセオリーとなります。

たとえば1つの畝を土壌分析する場合、可能な範囲内で等間隔かつ千鳥状に採土してください。そこから1つにまとめて、ポリエチレン製もしくはビニール製の袋に詰めます。仮に、ビニールハウスや畑全体の土壌を分析する際は、同様に全体の中から10箇所以上の地点の土を取り混合しましょう。

採取した後の注意点としては、新聞やコピー用紙の上に放置してはいけないという点です。また金属製の器に移し替えて、保存する行ためも測定結果の正確性を下げる結果となるため厳禁です。紙に含まれる漂白剤や金属物質、金属製の容器の金属質などにより土壌が変化する可能性があります。

とくにpH値や、土に含まれるFeの成分の数値が変化するためです。土を取ったらすぐに必要事項を記入したのち、手順に沿って密封しましょう。乾燥に関しては分析者が受け取ってから、遠赤外線による強制的な乾燥法を施すためとくに必要な措置はありません。なお採取する際に竹ベラや塩化ビニール樹脂製の管を使うのは、スコップなど金属製の道具を使用すると土の性質が変化して正確性に欠けてしまうからです。

採取した後の処理について・記述項目など

土壌サンプルに用いる量は、約500gが適切とされています。土をポリエチレン袋に入れた後は、袋の中の空気をできる限り搾り出してから密封してください。空気が抜けたら、口の部分は輪ゴムなどを用いてしっかりと密封します。袋に土を入れたら、後からでも識別できるように粘着式のラベルを貼ります。

ラベルには日付や農家名などを記入する必要があるため、紙製のものを使用するとよいです。記述項目は採取した年月日と農家名、畑もしくはハウスのナンバーが該当します。栽培する予定の植物と、現在栽培しているのであればその植物の状態も簡単に書き込んでおきましょう。

情報としては下葉の枯れ方や果実の先細り、樹形についてなどを記入します。分析を行う際に配慮すべき必須事項であり、場合によっては再分析することもあるため大事な情報です。余裕があるなら、状態の悪い葉や果実のサンプルを同封したり写真を添付したりするのもよいです。

サンプルの葉は別のビニール袋に入れて、ある程度の水を足し養生してから密封します。なお同時に農業用水も調べるのであれば、用水路や井戸の水も採取します。農業用水にはpH値やNaをはじめ微量な元素が含まれており、いずれも野菜作りに大きな影響を及ぼすからです。とくに新しい井戸を掘ったり、生活排水が混ざる場所の水を使ったりしている場合は水質検査を行って現状を把握することが重要です。

 

土壌サンプルは、分析の対象となる範囲の10箇所以上の地点から採取することが大きなポイントです。より正確なデータを検出するためにも採集した後の袋をしっかり密封すること、金属物質が含まれない道具や袋を用いることが大切になります。

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