おすすめポイント | 支援ツールも充実!全国の分析ネットワークがあり安心 |
名称 | 全国農業協同組合連合会 |
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所在地 | 本所:東京都 |
設立 | 1972年(昭和47年)3月30日 |
事業内容 | 生産資材・生活用品の供給と共同利用施設の設置 農畜産物の運搬・加工・貯蔵または販売 農業技術・農業経営向上のための教育 連合農業倉庫の経営 家畜市場の設置 畜産生産基盤ならびに畜産ブランド維持のため農業経営 運送事業 建築設計および工事監理 海外の農協組織と提携した農業の開発協力 |
JA全農(全国農業協同組合連合会)は、助け合いの精神をもとに日本の農畜産物の生産者の支援をはじめ、地域経済の振興、環境保全などさまざまな活動・経済事業をおこなう組織です。土壌分析の分野では、土壌分析調査をおこなうほか施肥設計に役立つツールの開発や提供をおこなっています。
全国にサービスを展開しているのがJA全農の強みで、どの都道府県でも安定品質の調査ができます。
採取した土壌サンプルは、専用の土壌分析センターで細かく迅速に調べることが可能。土壌のほかに、たい肥と水耕培養液(原水)の調査を依頼することができます。

JA全農の特徴
JA全農のサービス
作物を正常に育てるためには、土壌に含まれる養分の状態をバランスよく、適切に保つ必要があります。そこで全農では、土壌分析の結果に基づいた適切な施肥を推進し、農作物の収穫量の安定化、施肥コストの低下のための取り組みをおこなっています。
現在(2020年7月時点)、スマホで土壌分析できるツールや施肥設計支援ツールを開発するなど、全農オリジナルのサービスを展開中です。
JA全農の土壌分析について
土壌の分析料金は8,900円(税抜)です。全農では土壌以外にもたい肥と水耕培養液(原水)についても調べることができます。その場合、たい肥の調査料金は1万円(税抜)、水耕培養液(原水)の調査料金は9,000円(税抜)となります。
分析結果が出るまで通常は2週間程度。詳しい結果は分析証明書が発行されます。
また分析証明書とともに、分析結果に基づいて作られた処方箋も送付されるので、証明書とあわせて確認してみると良いでしょう。

土壌分析・施肥設計に役立つ支援ツールも開発している
全農は土壌分析支援ツールや、土壌分析をもとに適切な施肥設計を支援するツールを開発しています。
土壌分析支援「スマートみどりくん」・「Pico」
2020年6月下旬に全農が新しく販売開始したのが、「スマートみどりくん」と「Pico」を組み合わせた土壌分析ツール。専用の試験紙「スマートみどりくん」と、小型簡易測色ツール「Pico」、そしてスマートフォンを使って手軽さと正確さの両立に成功しました。
使い方はいたってシンプル!まず、分析したい土壌サンプル(5㏄)を水と一緒にプラスチック容器に入れて振り、その中にスマートみどりくんを浸します。スマートみどりくんを測色ツール「Pico」にセットすると、専用のスマホアプリ(無料)に測定結果がBluetoothで送られ、画面表示されるという仕組みです。
pH、硝酸態窒素、水溶性カリなどの測定項目は、分析濃度別に色が設定されており、アプリに登録されています。これによりたったスマホ1台で、これまで目視で判定していた微妙な色の違いをわずか1秒足らずで数値化し、判別することができるのです。
分析後のデータはスマホに保存されるため、いつでも分析結果を確認できるのもうれしいですね。「スマートみどりくん」と「Pico」は全国のJAで購入できます。
処方箋作成システム「診作くんマイスター2」
「診作くんマイスター2」は土壌分析の結果に基づいて、的確な土づくりを支援する最新型の処方箋システムです。従来型の「診作くんマイスター」から、より機能がパワーアップしています。
従来型にもともと搭載されていた土壌分析と施肥設計機能に加え、土づくり肥料および基肥肥料の価格を登録すると、どのくらいの施肥コストが必要なのか計算することができます。
また、施肥来歴を自動作成するので、特定の生産者がこれまでどういう肥料を使用してきたのか、簡単に施肥傾向を知ることもできます。さらに分析値の表示・非表示を選択できるなど処方箋もより見やすくなっています。
施肥改善支援システム「施肥名人」
施肥名人とは、地温や気温のデータをもとに、たい肥・土壌の窒素の発現量をシミュレーションするソフトです。
窒素の肥効を予測することで、作物の成長に合わせて肥料の組み合わせが理解できたり、追肥の要否を判断しやすくなるなどのメリットがあります。これさえあれば無駄なく肥料の管理ができそうですね。
全農型土壌分析器「ZAパーソナル」
土壌分析に必要なツールが全て揃っている商品。コンパクトにまとまっているので、持ち運びに便利です。
その場で道具を広げてすぐにpH、EC、硝酸態窒素(NO3-N)などの分析を始めることができます。試薬やケイ酸分析器具セット、たい肥分析器具セットなどのオプションを利用すれば、たい肥分析や水耕培養液の分析も可能です。
全国9か所に分析センターを構えている
やはり全国にサービスを提供しているだけあって、規模の広さや対応スピードも全農の強みの一つと言えるでしょう。2020年7月時点で、全農は全国9か所(岩手・群馬・千葉・神奈川・石川・三重・滋賀・広島・福岡)に広域土壌分析センターを構えています。
これらの施設は2008年に起こった肥料価格高騰を受け、施肥コストの低減対策の一つとして2009年に設置されたものです。それ以来「近くに土壌分析をおこなう施設がない」、「現行の分析能力以上の数の依頼がある」など、土壌分析に関して困ったことがあれば、受け皿となって解決に導いています。
センター内には、高速土壌養分自動分析装置のほか全自動汎用抽出ろ過装置など、高精度の最新機器が揃っています。そのため1センターあたり年間約1万件もの分析に対応可能です。
また、どのセンターも同じ分析機器と手法を利用して分析をおこなっているため、一つのセンターに依頼が集中したときもほかのセンターが代わりに対応することが可能。全農独自の分析ネットワークによって、いつでもどこでもスピーディーに土壌分析の依頼ができます。
お近くのJA、分析センターに問い合わせてみよう
JA全農は肥料分析を専門に、土壌分析サービスを提供しています。オリジナルの土壌分析専用ツールの開発・販売にも注力しており、新たなツールの活用をとおして効率のいい土づくりを支援しています。
全国9か所に、最新設備を整えた分析センターを設けており、スピーディーに調査をおこなうことが可能です。
全農で土壌分析を依頼したい一般の方は、まずJA全農全国土壌分析センターに、組合員の方は最寄りのJAへお問い合わせください。
